WabiSabi×C901

WabiSabi×RICOH Pro C901 「WABISABI 1999-2008」

オフセット印刷に匹敵する“”の表現力

 札幌のデザインユニットWabiSabiが過去10年間の代表作をダイジェストに纏めたアーティストブック「WABISABI 1999-2008」の制作を弊社でお手伝いしました。このアーティストブックは、経済産業省が策定した「感性価値創造イニシアチブ事業」の一環である「感性 kanei-japan Desigin Exhibition」(2008年:パリ/ルーブル宮、2010年:ニューヨーク/ICFF)で展示された作品集です。

 

「WabiSabi 1999-2008」

「WabiSabi 1999-2008」
「 間(ま)」~日本の印刷技術に見る関係性のデザイン~

北海道札幌市在住のデザインコンビWabiSabiの過去10年の代表作品のダイジェスト版。
ハードケースや表紙の表面は、実際の桜の樹皮をスキャニングし独特の色や質感を出しています。

 日本独自の文化のひとつである「間(ま)」。古来より、日本では「時間」も「空間」も、「間」というひとつの言葉で表現されてきました。一見無用とも思える概念ですが、日本においては究極の「存在」として認知され、固有の文化を形成する礎となっています。
 「間」は、私たち日本人が創造した感性のひとつであり、代々受け継がれてきました。それは「和」の世界に強くつながるものであり、他の国々では見られない日本特有の精神文化と言えます。この作品では、優れたデザインと印刷技術を日常にもたらすために「間(Ma)」という概念を利用しています。

 一般的に、日本の工業製品は、機能面で高く評価されています。ですが、この優れた製品は、技に裏づけられた日本人独特の感性(kansei)を持つ職人たちによって作られたものです。もっとも優れた日本の製品は、伝統的な感性、質の高い素材、そして最先端の技術が結びついた時に生み出されます。
 弊社でお手伝いした、この作品集をPODで再現しようと試みた企画がこの「WabiSabi×RICOH Pro C901」です。

 もともとWabiSabiさんの作品の世界はモノトーンや原色など独特の色使いを表現している作品が多く、今回のPODにおける再現でも写真再現よりも単色での色の出方にこだわりを持ちました。黒いベタは、より深く黒く。赤いベタは、限りなく赤く。
 オフセット印刷の技術を駆使して印刷された作品を見本にし、印刷物と同条件の用紙を使い作成されています。
 「正直なところオンデマンド印刷は安い、早いというイメージしかなく、どれほどの再現性を期待できるのか半信半疑だった。ところが実際に刷り上がった現物を見て驚嘆した。ここまで忠実に再現できるものかと。墨の再現性が高い。紙の選択の幅も広がっている。オフセット印刷ヴァージョンと同じ紙(ミセスB)を使用できたのはうれしい。」(WabiSabiさん談)
 墨の再現に関してはオフセット以上の再現ができていると評価いただきました。オンデマンドの場合、どうしても「テカリ」が出てしまいがちですが、弊社で使用しているRICOH Pro C901はテカリが抑えられており、いわゆるトナーが盛った感じにならないのが特長です。

 「写真の再現に関してもほぼ問題なく、イメージとかけ離れたものは一切無かった。またブルー系に関しても、こだわるとオフセットでも再現は難しいが、今回は僕らの望んでいる方向に仕上がった。」(WabiSabiさん談)

 印刷を担当した、弊社製版課課長の河合課長と浦田主任も「オフセット印刷の場合、印刷後に紙が乾くと想定していた墨にならないケースがあるが、RICHO Pro C901の墨は非常に良い。速乾性も高い。また、紙との相性もあるが、オンデマンドではどうしてもローラー痕がついてしまう。今回ほとんど気になるレベルはなかった」と実感しています。
 PODのメリットは、小ロットでの印刷コストを抑えることができること。さらに高スペックのマシンであれば、デザイナーさんが自身の作品集を作りたいというニーズとも合致すると考えております。弊社のPOD機は、紙の選択幅が大きいのでデザインの雰囲気に一番合った紙を選択することができます。
 この作品集は、弊社のオンデマンドの見本として活用しております。クリエイティブなシーンで、弊社の「オンデマンド・バリアブル事業」を是非、ご活用ください。

 

 

 

 

 

 

デザインコンビ「WabiSabi」
デザインコンビ「WabiSabi」

1999年、工藤“ワビ”良平さん(写真右)と中西“サビ”一志さん(写真左)によって結成されたデザインコンビ。アドバタイジングからグラフィックデザイン、映像まで多方面での制作活動を行っている。「感性 kansei-Japan Design Exhibition-6人のアーティストブック」に参加したことをきっかけに「PRINT NEXT 2010」のアートディレクションを担当する。85TH NY-ADC AWARDS銀賞、85TH NY-ADC MERIT AWARDS賞、世界ポスタートリエンナーレトヤマ金賞、TAIPEI INTERNATIONAL POSTER FESTIVAL銅賞、JAGDA新人賞、札幌ADCグランプリ、準グランプリ他受賞多数。JAGDA会員。札幌ADC会員。デザ院株式会社所属。アートディレクター、グラフィックデザイナー、社団法人日本グラフィックデザイナーズ協会会員・運営委員。

 

ワビサビ

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