メディアユニバーサルデザインの取り組み

当社は、必要とされる情報を分かりやすく伝えることを目的とし、印刷物やホームページにおける「デザイン」や「文字の使い方」、「色の使い方」などに様々な配慮や工夫を加えることで、一般の方々はもちろん、高齢者・障がい者・色覚障がい者の方々など、誰もが使いやすく、見やすいメディアの提供を目指し、情報加工のエキスパートとして利用するそれぞれの側に立ち、より良い社会づくりに貢献していきます。

社会全体に対し、障がいの有無によって分け隔てられることなく相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障がいを理由とする差別の解消をする合理的配慮が求められています。

私たちがお役に立てることは、印刷物やホームページ制作などを通じこの「情報を加工する」ことを生業にしています。今後益々、伝えるべき(伝わるべき)情報保証を担保する必要がありお客様からも求められるでしょう。その手段とは、カラー(メディア)・ユニバーサルデザインやWebアクセシビリティの活用であり、ユニバーサルフォントの利用です。

「障がい者差別解消法」が本年4月1日より施行されました。この法律は、国連の「障がい者の権利に関する条約」の締結に向けた国内法制度の整備の一環として、一部の附則を除き施行されたものです。
※障害を理由とする差別の解消の推進(内閣府ホームページ)
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai.html

「不当な差別的取扱い」は、役所も会社もお店もしてはいけません。
例えば障がいを理由として、お店や施設を利用できない場合は障がいのない人と違う扱いを受けているので、「不当な差別的取扱い」であると考えられます。
ただし、他に方法がない場合などは「不当な差別的扱い」にならないこともあります。

「合理的配慮」は、役所はしなければなりません。会社やお店は、努めなければなりません。
例えば、会議を開催する前に主催者がどのような支援が必要かを確認するなどの「合理的配慮」(例:知的障がいの人であれば、支援者の同席。聴覚障がいの人であれば、手話通訳者の同席など)が必要。「合理的配慮」をしないことは、差別にあたります。「合理的配慮」のために他のやり方はないかなど、お互いに話し合いながら必要な工夫ややり方を考えましょう。としています。

法律では国の行政機関や地方公共団体などには、この合理的配慮の提供が義務化されましたが民間事業者に対しては努力義務としています。
また、法律は国や地方公共団体に対して差別解消をすすめるための啓発を行うことを求めています。行政と民間が一体となり、多くの人に情報を届けるような政策が欠かせなくなります。

障がいのある人が暮らしやすい社会は、誰もが暮らしやすい社会です。私たちはこれからも一企業として、誰もが平等に安心して暮らすことのできる社会づくりのための新たなスタート地点にしなければならないと考えております。

当社の取組みのご紹介

出来る限り多くの皆様に情報を分かりやすくお伝えすることを目指し、カラー(メディア)・ユニバーサルデザインに取り組んでいます。「デザイン」や「文字の使い方」、「色の使い方」など、様々な配慮や工夫を加えることで、高齢者・障がい者・色覚障がい者の方々にとっても使いやすく、見やすいメディアの提供を心がけています。

また、弊社はNPO法人メディア・ユニバーサルデザイン協会(MUD協会)及びNPO法人北海道カラーユニバーサルデザイン機構の企業会員でもあり、社内にはMUD協会が認定する「MUDアドバイザー(MUD教育検定3級)」の有資格が11名おります。

また、2009年から『盲導犬 チャリティー カラーユニバーサルデザインカレンダー』を販売し売上の10%を北海道盲導犬協会様に寄付しています。カレンダー面はカラーユニバーサルデザインの概念を取り入れ、色覚に不自由な方に配慮した色使いを行い、裏面はピンナップとして飾っていただけるようにかわいい盲導犬を大きく載せたフォトカードにし、北海道盲導犬協会様の歴史やコラム、Q&Aなども記載しています。

また社内にミーナの募金箱を設置し、社員やお客様からの募金も呼びかけています。少しでも盲導犬の育成を必要としている方々の助けになるようこれからも活動を続けていきます。

カラー(メディア)・ユニバーサルデザインの考え方

カラー(メディア)・ユニバーサルデザインの考え方は、色覚バリアフリーから長年にわたり高齢者や障がい者(色覚障がい者含む)、外国人など、より多くの方々に正確に情報を伝えられるメディアづくりに取り組んできた経験と制作実際で養われた技術から生まれました。配慮する際の「デザインや色のイメージをあまり変えたくない」等、ユーザーの多様なニーズにも答えることができるよう努めています。

高齢者と色覚障がいを持つ方々に配慮するには、見え方の違いを知ることが大切です。


  • 一般の方の見え方

  • 色覚障がい者の見え方例

  • 白内障の見え方例

色覚障がい者の方々は、黄色や黒、紺色に一般の方々と見え方にあまり違いがありません。一般の方々と比べても色の濃い薄いの差(明度差)に敏感なため、白地に黄色表示は見づらくはないようですが高齢者や一般の方々には見づらくなり、紺色と黒色は中・高齢者に見分けづらくなります。


  • 一般の方の見え方

  • 色覚障がい者の見え方例

  • 白内障の見え方例

赤色と赤紫色は、一般や高齢者の方々には見分けづらいですが色覚障がい者の方々には見分けづらくはありません。緑色と青緑色も同様です。このように色覚障がい者の方々は、一般の方々より見分けづらい色の範囲(色域)はありますが、見分けやすい色の範囲もあるのです。そのため、色覚障がい者の方々に見やすく配慮しても高齢者や一般の方々にも見づらくなってしまうことがあります。

より多くの人が見やすい色は?
カラー(メディア)・ユニバーサルデザインは、高齢者と色覚障がい者の方々どちらにも見やすい色の選定を可能にしました。色覚障がい者の方々が一般の方々より見分けやすい色の範囲を利用して、今まであるデザインの色調をあまり変えることなく色使いに配慮することを可能にしています。
より多くの人に見やすくするには、色選定だけでなく様々な手法を併用して使うことも大切です。デザインに合った手法を選び配慮することが大切だと考えています。
ユニバーサルデザインフォント(書体)のご提案

小さい文字や横線の細い明朝体の文字は高齢者の方々にはとても見づらい書体です。当社では、中・高齢者や弱視者の方々などに見やすいユニバーサルな書体(ユニバーサルデザインフォント)を採用し、ご提案しております。

しかし、書体だけ配慮しても見やすいはなりますが読みやすくなるわけではありません。同じ大きさの文字でも通常の書体よりも文字表示が大きいため、漢字が並ぶと文字が詰まり逆に読みづらくなってしまいます。


行間の狭い文章例

適正な行間(行と行の間隔)で読みやすく

読みやすい文章にするためには、文字サイズや書体選びも大切ですが「行間」がとても重要です。行間が狭いと「次の行の先頭にうまく進めない」「読む気がおこらない」など、読みづらい方が増えてしまいます。行間は行の長さに比例し、行が長いときは行間を広く、短いときには行間をやや狭くすると読みやすくなります。
当社では、文字サイズ・書体・行間などにも配慮し、より多くの方が読みやすいよう配慮しています。
高齢者や車いす利用者の方々など、それぞれ必要とする情報は違います。必要とされる情報を正確にわかりやすく伝えることが大切です。また、視覚・聴覚障がい者の方々には情報伝達方法の配慮も大切です。当社では、このような配慮にも積極的に取り組んでいます。

Webアクセシビリティのご提案

ホームページは、高齢者や障がい者の方々にとっても重要な情報源になりつつありますが、実際に提供されているWebページにはバリアがあり、高齢者や障がい者にとって使いにくい、あるいは使えない作りになっているために内容を知ることさえできないことが多くあります。例えば非常に小さな文字でたくさんの情報を提供しているWebページは、弱視や多くの高齢者が判読できないなどです。

Webを利用し、情報提供を行っており「視覚」、「聴覚」、「上肢」、「認知」など、様々な障がいのある方々や加齢に起因し、「視覚」「聴覚」など様々な身体機能が低下しているまたは、ケガや環境の変化による一時的に普段とは異なる条件にある方々に自宅や職場のパソコン、タブレット端末、移動中の携帯電話、スマートフォン、インターネット環境に接続したテレビ、ゲーム機など多様な閲覧環境でも「Webアクセシビリティ」を向上させることで、「多様な閲覧環境」にある人々に対し、Webを利用することが出来ることの重要性が求められます。

当社では、高齢者や障がいを持つ方々など心身の機能に制約のある人でも、年齢的・身体的条件に関わらず、Webで提供されている情報にアクセスし、利用できることを目的とした「Webアクセシビリティ」をご提案しております。

このページの最上部へ このページの最上部へ